「たかがスポーツ、されどスポーツ」努力と挑戦をありがとう!
連日熱い闘いが繰り広げられていミラノ・コルティナ冬季オリンピック。日本勢のメダルラッシュとその裏にある人間ドラマの報道に、心が大きく揺さぶられます。今回は特に、気象などの外的要因や各選手の持ち前の技術以上に、精神面がパフォーマンスにもたらす影響について深く思いを致さずにはいられません。
象徴的だったのが、ともにフィギュアスケートで金メダル最有力候補だった男子のマリニン選手とペアのりくりゅうこと木原・三浦選手が、結果的に明暗を分けたことです。絶対王者のマリニン選手はまさに「失敗したことがない」ジャンパーなので、先のショートプログラムで当然のようにトップに立ち、3日後のフリーでもごく普通に滑れば金メダルを手にするのは確実でした。その得意のジャンプでまさかの失敗をし、初めての事態に激しく動揺したのかミスが相次ぎ、本人だけでなく世界中がまるで悪夢を見ている心地だったことでしょう。木原選手も絶対的に自信のあるリフトで信じられないミスをした点は同じです。おそらく、ファンの多くが金メダル候補を苛む「金メダルの呪い」を予感し震えたことでしょう。それでも木原選手がSPでのどん底から立ち直り、翌日のフリーで圧巻の演技で逆転優勝を果たしたのは、時間を味方につけたりくりゅうの幸運とも言えますが、やはりミスの直後に崩れなかった精神力と、金メダルへのプレッシャーが自然に弱まったおかげではないでしょうか。
同じくメダルラッシュのスノーボードでは、各選手の「楽しむ」「かっこよく魅せる」というマインドが好結果につながったとも報じられました。私たち応援する側は、どうしても「期待」という重たい荷物を選手たちに押し付けてしまいがちです。ですが、それが選手のメンタルを押し潰すというなら、「たかがスポーツ、されどスポーツ」というぐらいの応援スタンスが最良なのかもしれません。たとえ、結果がどうあれ「素晴らしいものを見せてくれて、素晴らしい感動を味わわせてくれて、本当にありがとう」という感謝の気持ちで選手の努力と挑戦を讃えることが良さそうです。普段、楽しみながら学んでいる教室の子どもたちも、習い事や部活動でのスポーツ・演奏などの大会やコンクールに挑むことが多くあります。スポーツや芸術を通じてしなやかで崩れない心も養ってくれているなら、将来必ず訪れる試練のときを見事に乗り越えてくれるのでしょうね。頼もしく感じます。

